母が嫌いだった私が、ようやく「愛」に気付いた日

“親なんて大嫌い”

そんなふうに思ったこと、ありませんか?

私はずっと、母のことが嫌いでした。
愛されていないと感じて育った私は、大人になってもそのわだかまりを抱えて生きていました。

でも、どん底の人生を経験する中で、「親の愛」に気づく出来事がありました。
今回は、そんな私の心の変化についてお話しさせてください。

 

愛されていないと感じていた子ども時代

私は小さいころから、母のことが大嫌いでした。
兄とばかり比較され、何をしても認めてもらえないと感じていたからです。

「お兄ちゃんはしないのに、なぜあなただけ…?」
そんな言葉が何度も心に刺さりました。

誕生日会をお願いしても、「田植えで忙しいからできない」。
何かを頼んでも「我が家には余裕がない」と突き放されるような言葉ばかり。
私はただ、“愛されている”と感じたかっただけなのに…。

 

自分が親になって見えてきたこと

そんな私も、大人になり子どもを育てる立場になりました。
仕事や家事に追われる日々。自分の時間もなく、余裕のない毎日。

そんなある日、息子からこんなことを言われました。
「母さんは、僕よりお姉ちゃんの方が好きなんでしょ?」

その言葉に、私はハッとしました。
私がかつて母にぶつけた言葉を、今度は自分が言われていたのです。

「えっ、そんなつもりはないのに…」
だけど、受け取る側の気持ちは違うのだということに、そこで初めて気づいたのです。

 

母との最後の会話で、すべてが変わった

母がまだ元気なうちに、私は思い切って聞いたことがあります。
「ねえ、お母ちゃん。私と兄と、どっちが可愛かった?」

母は笑いながらこう言いました。
「どちらも可愛いに決まってるでしょ」

その一言で、私は涙がこぼれました。
ずっと、勝手に思い込んでいただけだったのかもしれません。

そして、母が亡くなる少し前にこう伝えました。
「お母ちゃん、ごめんね。私はお母ちゃんのことを誤解していた。寂しい思いをしてごめん」
母の目からは、静かに涙が流れていました。

 

 親の気持ちに気づいたとき、心が少し軽くなった

今、私は両親ともにこの世にいません。
でも、仏壇に手を合わせるたびに思います。
「気づくのが遅かったけれど、愛してくれていたんだな」と。

親との関係を見直すのは、簡単なことではありません。
過去の感情が強いほど、受け入れるのは難しいと思います。

でも、少しずつでいいんです。
時間をかけてでも、親の気持ちに目を向けることで、心の奥に変化が生まれます。

 

まとめ|ゆっくりでいい。親との関係を見直すことの意味

親との関係にモヤモヤを抱えている方へ。
すぐに答えを出す必要はありません。

でも、ほんの少しでも、「もしかしたら…」と考えてみることができたら、
あなたの心に小さな変化が起こるかもしれません。

私自身、今でも気づきが続いています。
親の愛は、不器用でわかりにくいこともあるけれど、確かにそこにあったのだと、今なら思えます。

読んでくださったあなたが、少しでも心を軽くできますように。
そして、笑顔を取り戻せる日が来ますように。

 

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