今の私から「離婚後の心を癒す2つの手紙|過去の自分へ贈る“癒し”と“感謝”」

離婚を経験した人なら、一度は「これで本当に良かったのかな」と心によぎる瞬間があるかもしれません。

当時の決断に迷いはなかったはずなのに、時間が経つと

「もし続けていたら…」という仮想のストーリーが浮かんでしまうことがあります。

私もそのひとりです。

結婚生活の中で、行事のたびに味わった寂しさ、何度も試した歩み寄り、そして最後に選んだ別れ。

年月が経っても、その時の感情や出来事は消えるわけではありません。

でも、ある方法で少しずつ心が軽くなってきました。

それは「過去の自分に手紙を書く」というシンプルな方法です。

今回は、私が実際に書いた2つの手紙「癒しの手紙」と「感謝の手紙」をご紹介します。

 

背景:私が行事を好きになれなかった理由

私は昔から、お正月、ゴールデンウィーク、お盆、クリスマスといった大きな行事が好きではありませんでした。

それは人混みが苦手だからではなく、もっと深い理由がありました。

結婚当初、世間の多くの家族が行事を家族で過ごしているとき、私たちはそうではありませんでした。

元主人は料理関係の仕事で、人が集まる時期こそ稼ぎ時。

だから年末年始や連休、クリスマスの夜も遅くまで帰ってこないことが多かったのです。

私は子どもたちと過ごしていましたが、心の中では「私も家族で一緒に過ごしたい」という寂しさが募っていきました。

息子や娘は「お母さんがそばにいるから寂しくないよ」と言ってくれたけれど、私自身の寂しさは消えませんでした。

 

離婚という選択

やがて、元主人との関係は女関係や金銭面の問題で心が病んでいました。

収入を家に入れないこと、友人関係にも女遊びの影響があること…。

私は何度も話し合い、方法を変えてみましたが、状況は変わりませんでした。

「これなら、私が一人で子どもを育てた方が良い」

そう思うようになり、最終的に別れを選びました。

これは衝動的な決断ではなく、何度も試してだめだった末の、覚悟を持った選択でした。

 

離婚後も残った「感情の残像」

離婚して年月が経っても、行事のたびに当時の寂しさや不安が蘇ることがありました。

それは過去の出来事と感情がセットで記憶されているからです。

心理学でいう「感情記憶(エモーショナルメモリー)」です。

この記憶は、ある出来事や季節の匂い、同じ時期の行事などで簡単に呼び出されてしまいます。

だからこそ、私は毎年の行事に心から楽しめないでいました。

 

「手紙を書く」という癒しの方法

そんな私が試したのが、「過去の自分に手紙を書く」ことです。

これは、当時の自分の気持ちを今の視点で受け止め、未消化の感情を完了させるワークです。

今回は、私が実際に書いた2通の手紙をそのまま載せます。

 

1通目:癒しの手紙

過去の私へ

あの頃のあなたは、みんなが家族で笑い合って過ごす行事の時、心の奥にぽっかり穴があいたように感じていましたね。

外から見れば、何事もない日々のようでも、心の中では「私もああやって家族で過ごせたらいいのに」と、

何度もつぶやいていたよね。

それでも、子どもたちが「お母さんがそばにいるから寂しくないよ」と言ってくれた言葉は、本当に宝物だった

と思います。

でもね、それでもあなたが寂しかった気持ちは、ちゃんと正しいんだよ。

誰かと比べたからじゃなく、本当に「一緒に過ごしたかった」という心の自然な願いだったから。

その後も、また別の人と過ごそうとしたけれど、やっぱりその時期になると心が落ち着かなかった。

それはあなたが弱いからじゃなく、「行事=不安や寂しさ」という記憶が、まだ癒えていなかっただけなんだよ。

でもね、今のあなたはもう、あの頃とは違う。

息子がお盆に来てくれたでしょう?

去年も、今年も。

それはあなたが、ずっと大切にしてきた愛が、ちゃんと届いている証なんだよ。

これからは、「寂しい思い出」を「嬉しい思い出」で塗り替えていこう。

お盆も、お正月も、ゴールデンウィークも、あなたのためにある時間として過ごしていい。

誰かの予定に振り回されなくても、自分で自分を喜ばせる日を作っていいんだよ。

あの頃のあなた、ずっと耐えてきてくれてありがとう。

もう大丈夫。今の私が、あなたのそばにいるから。

これからは、あなたを一人にはしない。

いつも一緒に、愛を込めて。

今の私より

 

2通目:感謝の手紙

あのときの私へ

あなたは、長い間、本当に頑張ってきましたね。

家庭を守ろうと、何度も歩み寄り、あの手この手でやり方を変え、どうにか夫婦としてやっていこうと

努力していました。

それでも、彼は家に十分なお金を入れず、女関係の問題もあり、友人関係にも引きずられていましたね。

きっと心の奥では、「自由を求めていたんだよね!」

それでも、すぐに決めたわけじゃなく、あらゆる方法を試してからの結論でした。

あなたは弱さからではなく、強さから別れを選びました。

当時のあなたに言いたい。

あのときの選択は間違っていなかったよ。

あなたがあの決断をしてくれたから、今の私がいる。

子どもたちも、成長できた。

時々、「もし続けていたら…」と考えることもあるけれど、現実を見れば、それはきっとあなたをもっと

苦しめる道だったはず。

あのとき、あなたは自分と家族の未来を守ったんだよ。

だから、ありがとう。

苦しい中で立ち上がり、前に進む道を選んでくれて。

あなたの勇気が、今の私の基盤になっている。

これからは、あの頃のあなたが欲しかった安心と温かさを、私がちゃんと用意するから。

もう、あの寂しさに一人で耐える必要はないよ。

今の私より

 

手紙を書いて感じた変化

この2つの手紙を書いてから、私は行事のたびに湧き上がっていた「寂しさの波」が

少し穏やかになりました。

感情は消えるわけではありませんが、「あのときの私を理解し、感謝している」という実感があるだけで、

過去に引きずられにくくなります。

 

まとめ

過去の自分に手紙を書くことは、誰でもできる癒しの方法です。

離婚に限らず、大きな決断をしたあとで心が揺れることはあります。

そんなとき、当時の自分の気持ちを認め、感謝し、今の自分がその続きを生きると決めることは、

未来を軽くしてくれます。

もしあなたも過去の出来事に心が引っかかっているなら、ぜひ一度「癒しの手紙」と「感謝の手紙」を

書いてみてください。

きっと少しずつ、心の奥があたたまっていきます。

 

 

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